レザークラフトの道具は、すべて高価なものを揃える必要はありません。
実際、初心者がレザークラフトを始めるだけなら、100均や手頃な価格の道具で代用できるものもたくさんあります。
ただ、レザークラフトを続けて作品を作ったり、実際に販売したりするようになると、「これは安い道具でもいいけど、これはちゃんとしたものを使ったほうがいい」と感じる道具が出てきます。
筆者自身、これまでレザークラフトで財布や革小物を制作し、実際に販売してきました。月1〜3万円ほどの売上を作る中で、さまざまな道具を使い比べてきた結果、仕上がりや作業効率に差が出やすい道具は、実はそれほど多くないと感じています。
そこでこの記事では、初心者向けに「必要な道具を全部紹介する」のではなく、レザークラフトでこだわる価値がある道具を4つに絞って紹介します。
「できるだけ初期費用は抑えたい。でも、買うなら本当に価値のある道具を選びたい」という方は、ぜひ参考にしてください。
- レザークラフトでこだわるべき道具4選
- 別たち|100均カッターとの決定的な差
- ビニプライ|作業性が大きく変わる理由
- 菱目打ち4mm×4本目|安物で失敗した経験から
- ビニモMBT5番|迷わずこれでいい理由
- よくある質問|レザークラフト道具選びQ&A
- まとめ|こだわるのは、この4つだけでいい
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レザークラフトでこだわるべき道具4選
数ある道具の中で、筆者が実際に使い続けてきた中から、「ここは多少お金をかけてもいい」と感じている道具を4つに絞りました。
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別たち|100均カッターとの決定的な差
筆者が革の裁断に使用しているのが、OLFA(オルファ)の別たちです。
別たちを使っている一番の理由は、切れ味がよく、革をきれいに裁断しやすいからです。
革は布や紙と違って厚みがあり、100均などのカッターで切ると、裁断面が微妙に曲がることがあります。
特に切り終わりの部分では、革そのものがカッターに引っ張られ、ラインが曲がってしまうことがよくあります。
別たちでは、刃を引いて切り続けるのではなく、切り終わりでは刃を上から下へ押して切ることができるため、真っ直ぐと切り終えることができます。
ビニプライ|作業性が大きく変わる理由
筆者は、作業台の上にビニプライを敷き、その上で革の裁断や穴あけなど、レザークラフトの作業をしています。
ビニプライを使っている一番の理由は、レザークラフトの作業を一枚の下敷きの上でまとめて行えるからです。
ビニプライはサイズを選べますが、一般的なカッターマットよりも広い作業面を確保しやすく、革を広げた状態で裁断しやすいのがメリットです。
加えて、ポンチなどを使った穴あけもそのまま行うことができます。
ビニプライは厚みがあるため、そのまま穴あけ作業をしても作業台まで工具が届きにくく、机を傷つける心配がありません。
筆者はビニプライを常に敷いた状態にして、その上で制作しています。裁断のたびにカッターマットを出したり、穴あけのたびに別のマットを用意したりする必要がないため、道具を入れ替える手間がなく、スムーズに作業できます。
菱目打ち4mm×4本目|安物で失敗した経験から
筆者がレザークラフトで使用している菱目打ちは、クラフト社の4mmピッチ・4本目菱目打ちです。
菱目打ちは作品の縫い目を決める道具なので、特に間隔の精度にこだわっています。
以前は安価な菱目打ちを使っていたこともありますが、わずかなピッチのズレによって、穴位置が合わなくなることがありました。
革小物を制作・販売するようになってからは、こうした小さなズレが仕上がりに影響することを実感し、現在は精度の安定した菱目打ちを使用しています。
また、筆者の場合は4mmピッチ・4本目を基本に、曲線部分などは菱ぎりで調整しています。
「3mmと4mmはどう違う?」「4本目と1本目はどう使い分ける?」「どのメーカーを選べばいい?」といった菱目打ちの詳しい選び方については、別記事で詳しく解説しています。
▶ 菱目打ちの選び方|4mmピッチ・4本目がおすすめな理由を徹底解説
ビニモMBT5番|迷わずこれでいい理由
ビニモMBTは、筆者が販売用の革小物にも使用している糸です。
これまでロウ引き糸や、麻糸に自分でロウを染み込ませて使う方法も試してきましたが、最終的にビニモMBTに落ち着きました。
ロウ引き糸や麻糸+ロウより使いやすい理由
ビニモMBTを使っていて特に気に入っているのが、べたつきがなく、そのまますぐに使えることです。
ロウ引き糸や麻糸+ロウと比べると、準備や扱いやすさに違いがあります。
| 種類 | 準備 | べたつき | 筆者の評価 |
|---|---|---|---|
| ロウ引き糸 | そのまま使用orロウが多い場合は拭き取ってから使用 | あり | ★★☆ |
| 麻糸+ロウ | ロウ引きが必要 | あり | ★★☆ |
| ビニモMBT | そのまま使用 | なし | ★★★ |
ロウ引き糸の場合、糸によっては表面のロウが多く、縫っている途中で革などにロウがつき、汚してしまうことがありました。
麻糸を使う場合も、自分でロウを引いてから使用するため、糸を準備するのが手間でした
その点、ビニモMBTは必要な長さに切れば、そのまま縫い始めることができます。
作品を1つ作るだけなら大きな差ではありませんが、何度も作品を制作するようになると、この「準備に手間がかからない」という部分がかなり楽になります。
もちろん、ロウ引き糸や麻糸には独特の風合いがあり、好みによって選ぶのもいいと思います。
ただ、筆者のように革小物を継続的に制作・販売するのであれば、扱いやすさと作業効率を考えてビニモMBTを選ぶメリットは大きいと感じています。
カードケースや財布などの小物に使いやすく、4mmピッチ・4本目の菱目打ちとの相性も良いと感じています。
糸について「どれを選べばいいか分からない」という方なら、まずはビニモMBTの5番から試してみるのがおすすめです。
よくある質問|レザークラフト道具選びQ&A
Q. 別たちより革包丁のほうがいいですか?
切れ味だけで言えば、革包丁と別たちに大きな差は感じていません。研いで長く使えるという点では、トータルコストは革包丁に軍配が上がります。
ただし筆者は会社員として働きながらの副業で、刃を研ぐ時間まではなかなか取れません。替刃だけで切れ味を保てる別たちのほうが、今のペースには合っています。
どちらを選んでも裁断そのものに問題はないので、かけられる時間に応じて選んでいただければと思います。
Q. ビニプライはどのくらいの大きさを選べばいいですか?
個人で革小物を制作する程度であれば、1/8判(270×370×6mm程度)で十分です。筆者自身も、このサイズを使い続けています。
財布やバッグなど、より大きな作品を作る機会が増えてきたら、一回り大きいサイズへの買い替えを検討するとよいと思います。
まとめ|こだわるのは、この4つだけでいい
レザークラフトの道具は、正直なところ、ほとんどが安価なものでも代用できます。
ただしその中で、別たち・ビニプライ・菱目打ち(4mm×4本目)・ビニモMBT5番の4つだけは、仕上がりや作業効率にはっきり差が出ると、筆者自身の経験から感じています。
すべてを高価なもので揃える必要はありません。まずはこの4つから、少しずつ揃えていただければと思います。