
ミニ財布を使う中で「お札の扱い」にストレスを感じるとう声をよく聞ききます。
小さくするほど、お札を折って収納する構造になりがちで、出し入れもしにくくなります。
そこで今回紹介するのが、お札を折らずに収納できるミニ財布です。
コンパクトさと実用性を両立した構成で、実際に販売用としても使用しています。
「小さいけどちゃんと使える財布」を作りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
- お札を折らずに収納できるミニ財布の構造ポイント
- 制作準備
- 作り方|下処理(穴あけ・切り出し)
- 作り方|カードポケットの作成
- 作り方|コインポケットの作成
- 作り方|本体の組み立てと仕上げ
- 制作に必要な材料と道具
- よくある質問(FAQ)
- まとめ|使いやすいミニ財布は「サイズバランス」で決まる
お札を折らずに収納できるミニ財布の構造ポイント

(1万円札160mm + 出し入れのしやすさを考えた余白26mm)
(カード86mm + 抜き差しのスムーズさを考慮した余白14mm)
「コンパクトさ」と「お札を折らずに使える利便性」。この両立は、実は非常に難しい課題でした。
数ミリ単位で何度も試作を繰り返し、ポケットの中で邪魔にならないギリギリのサイズ感と、スムーズな出し入れを両立する今の形にたどり着きました。
構造はシンプルですが、細部までこだわり抜いた設計になっています。それでは、具体的な作り方を解説していきます。
制作準備
制作に必要な道具・材料は、以下からご確認ください。
型紙の準備
型紙は自作も可能ですが、ミニ財布は数ミリのズレで「お札が入らない」「ホックが閉まらない」といった失敗が起きやすいアイテムです。
筆者自身、数ミリ単位の調整と試作を繰り返して、ようやくこの黄金比の寸法にたどり着きました。
「設計で失敗したくない」「すぐに制作に取りかかりたい」という方は、こちらの調整済み型紙をご活用ください。
作り方|下処理(穴あけ・切り出し)
まずはじめに、各パーツの下処理をしていきます。
STEP1|床面処理・縫い穴あけ・カット

穴の位置がずれたり曲がったりしやすい方には、この方法がおすすめです。

STEP2|ホックの取り付け

頭がある通常タイプを使うと、カードが収納できなくなります。
必ず隠し頭タイプを選びましょう。
作り方|カードポケットの作成
下処理後、カードポケットのパーツの処理と内装パーツとの組み立てをおこないます。
STEP3|カードポケットパーツのコバ処理

STEP4|カードポケットAの取り付け


STEP5|カードポケットBの取り付け

作り方|コインポケットの作成
カードポケットパーツが組みあがったら、コインポケット(小銭入れ)の組み立てをおこないます。
STEP6|コインフラップの作成

STEP7|コインポケットAの貼り付け


STEP8|マチパーツの取り付け

STEP9|コインポケットの取り付け


作り方|本体の組み立てと仕上げ
最後に本体パーツと組み合わせていき、完成させていきます。
STEP10|本体の組み立て(カードポケット側)

STEP11|本体の組み立て(コインポケット側)

貼り付ける際は、軽く折り曲げながら位置を合わせましょう。
STEP12|仕上げ


これで「コンパクトさ」と「お札を折らずに使える利便性」を備えた、ミニ財布の完成です。
制作に必要な材料と道具
使用する材料
| 材料 | 備考 |
|---|---|
| ヌメ革 | 本体・内装パーツ:1.5mm、ポケット・マチ部分:1.0~1.2mm |
| バネホック小 隠し頭 | 通常タイプはカード引っ掛かりの原因になるため、必ず隠し頭タイプを使用 |
| 縫い糸(ビニモMBT 5番) | 強度・耐久性が高く、毛羽立ちにくい |
初めてのうちは、本革をいきなり使うより、はぎれで何回か練習することをおすすめします。こちらのはぎれは、自分も試作用としてよく使っていて、大容量かつ色も選べるので重宝しています。
使用する道具
| 道具 | 用途 |
|---|---|
| オルファ 別たち | 革の裁断 |
| カッターマット(100均) | 裁断の下敷き |
| テープ(透明) | 型紙の固定 |
| 菱目打ち 4本目 4mm巾 | 縫い穴あけ |
| 菱ギリ 細 | 縫い穴の間隔合わせ |
| ハトメ抜き 7号(2.1mm) | ホックの穴あけ |
| ハトメ抜き 15号(4.5mm) | ホックの穴あけ |
| ゴム板 小 | 菱目打ち・ハトメ抜きの打ち台 |
| 木槌 | 打ち具(金属製は道具を傷めるので避ける) |
| ホック打ち 小 | バネホックの取り付け |
| オールマイティプレート | ホックの専用打ち台 |
| 手縫針 | レザークラフト専用縫い針 |
| へりおとし No.1 | 革の端(コバ)の角落とし |
| トコノール | 床面・コバの仕上げ剤 |
| コーンスリッカー | トコノール塗布後の磨き |
| 皮革用 白ボンド | パーツ同士の接着 |
各材料・道具の名前をクリックすると、筆者が実際に使用している製品のリンク先が開きます。
よくある質問(FAQ)
工程自体は難しくありませんが、パーツ点数がやや多いため、 初めての方は名刺入れなどの小物から始めるのがおすすめです。
基本の「裁断・穴あけ・手縫い」ができれば制作可能です。
目安は約3時間です。
慣れている方であれば2時間前後で完成します。
乾燥時間やコバ仕上げにこだわる場合は、半日ほど見ておくと安心です。
まとめ|使いやすいミニ財布は「サイズバランス」で決まる
ミニ財布はコンパクトで便利ですが、サイズを優先しすぎると「お札が扱いにくい」という問題が出やすくなります。
今回紹介したミニ財布は、お札を折らずに使えることを前提に、カード・小銭入れを含めたバランスを何度も調整した作品です。
ぜひ試しに作ってみてください。