
レザークラフトの仕上がりを左右するのが「穴あけ」です。
縫い目が曲がる、最後だけピッチが合わない──その原因の多くは、この工程にあります。
これは型紙ごと穴を打つ方法に変えるだけでほぼ防げます。
この記事では、初心者でも再現できる「ズレない穴あけ方法」を解説します。
一般的な方法との違い
一般的な方法では、穴あけ位置を決めるために、革の端からの距離をディバイダーなどで罫書き、その場で目打ちを使って印を付けながら穴を開けていきます。
穴が詰まったり、ピッチが合わなかった場合は、その都度微調整を行う必要があります。慣れていれば対応できますが、初心者の場合はここでズレが起きやすくなります。
本記事で紹介する方法は型紙の段階で穴位置を設計し、その型紙を革に固定し、型紙ごと穴あけを行います。
革の上で判断する工程が減るため、初心者でも安定したピッチで縫い穴を開けやすくなります。
必要な道具
型紙ごと穴あけに必要なのは、次の5つだけです。

| 道具名 | 用途 |
|---|---|
| 型紙(コピー用紙推奨) | 縫い穴の位置まで正確に描いておいたガイド |
| セロハンテープ | 革に型紙を固定する |
| 菱目打ち | 均一なピッチで縫い穴を開ける |
| 木槌 | 菱目打ちを打ち込む |
| ゴム板 | 菱目打ちを打ち込む際の下敷き |
穴あけの手順
① 型紙に穴位置を描く

Jw_cadなどのCADソフトがある場合は、分割機能を使うことで、均等なピッチで穴位置を簡単に配置できます。
手描きで作図する場合は、定規などを使用し、端からの距離と間隔を正確に測りながら配置しましょう。
ピッチを基準に設計しておくことで、穴あけの際に悩むことが無くなります。
筆者のブログでは、4㎜ピッチの菱目うちに対応した穴位置のある型紙を無料公開しています。
② 型紙の固定
革に型紙を当て、セロテープでしっかり固定します。
四隅だけでなく、外周全体を押さえるように貼るのがポイントです。
テープは少しもったいなく感じますが、ここで固定が甘いと作業中に型紙がわずかに動き、穴位置がズレてしまいます。

③ 印に沿って穴をあける
固定した型紙の印に沿って、菱目打ちで穴をあけます。
先に穴あけを行うことで、型紙がガイドとなり、ズレを防ぎやすくなります。

穴あけが終わったら、最後に型紙に沿って革を切り出します。
この方法なら、初めてレザークラフトをするという方でもズレずに穴を開けることができます。
作業時の注意点
- 厚紙は使わない
型紙に厚紙を使うと、穴あけ時に菱目打ちが通りにくくなり、刃を傷める原因になります。コピー用紙程度の厚みが扱いやすくおすすめです。 - パーツごとに穴あけを行う
複数のパーツがある場合、重ねて穴を開けるのではなく、各パーツごとに穴あけを行いましょう。
そのほうがより、穴のズレを防ぎやすくなります。
まとめ
穴あけは「技術」よりも「設計」で安定させることができます。
型紙の段階で穴位置を決め、固定してから打つ──それだけで、縫い目のズレやピッチの乱れは大きく減ります。
初心者ほど、革の上で判断しない仕組みにしておくことが大切です。
まずは一度、この方法で試してみてください。仕上がりの安定感がきっと変わります。