
レザークラフトの裁断は、ただ「形を切る作業」ではありません。
ここがズレると、その後の穴あけも縫製もすべて影響を受けます。
まっすぐ切ったつもりでも、完成してから違和感が出ることがあります。
原因はセンスでも技術不足でもなく、「手順の順番」です。
この記事では、型紙を貼ったまま切ることで安定させる方法を解説します。
裁断に必要な道具
型紙ごと裁断に必要なのは、次の6つです。

| 道具名 | 用途・ポイント |
|---|---|
| 型紙(コピー用紙推奨) | 裁断のガイドになる。厚紙よりもコピー用紙のほうが切りやすい。 |
| セロハンテープ | 革に型紙を固定する。 |
| カッター | 直線カットに使用。100均のカッターでもOK。 |
| 定規(30㎝あると便利) | 直線のガイド。金属製がおすすめ。こちらも100均で十分。 |
| 別たち | 曲線・R部分のカットに使用。短い直線の押し切りにも便利。 |
| 下敷き | カット時の保護用。100均のカッターマットでOK。 |
特別な高額工具は必要ありません。
まずはこの道具で、安定して切れるようになることを優先します。
革の裁断の手順
step1 型紙の固定
革に型紙を当て、セロテープでしっかり固定します。
四隅だけでなく、外周全体を押さえるように貼るのがポイントです。
テープは少しもったいなく感じますが、固定が甘いと裁断中に型紙が動き、ズレの原因になります。

穴あけをまだ行っていない場合は、先に済ませておくと位置が安定します。
▶ズレない穴あけのやり方はこちら
step2 直線部分の裁断
型紙のラインに沿って定規を当て、カッターで裁断します。
刃は常に定規に軽く押し当てたまま動かします。
1回で切ろうとせず、同じラインを2〜3回なぞるように刃を入れます。
力を入れすぎないことが、ズレ防止のコツです。


step3 R部分の裁断
直線のカットが終わったら、R部分を裁断します。
ここは一度で回しながら切るのではなく、3〜5回に分けて刻むように「押し切り」を行うと、ズレを抑えて綺麗にカットすることができます。

ガイド線ぴったりを一度で狙わないこと。
R部分はわずかに外側を大まかに切り、仕上げはコバ処理の際にドレッサー(やすり)で整えるほうが失敗しにくくなります。
最初から完璧を目指すより、「後で整える前提」で進めるのが安定のコツです。
こうした「押し切り」の作業には、普通のカッターよりも刃が厚く垂直に力をかけやすい「別たち」が最適です。初心者でも安定感が全く違いますし、替え刃も安くコスパ最強なので、筆者はこちらを使用しています。
裁断が安定すると、その後の穴あけ・縫製・コバ処理まで精度が揃います。
レザークラフトは「最初の1工程」で完成度が決まります。
よくある質問(FAQ)
必須ではありません。
あると便利ですが、初心者のうちはカッターと別たちで十分です。
道具よりも手順のほうが重要です。必要になってから購入すれば問題ありません。
丸錐や銀ペンで革に写してから切る方法もあります。
ただし、革の色や光の加減によって線が見えにくくなることがあります。
慣れないうちは、型紙を貼り付けたまま裁断するほうがズレにくく、正確に仕上がります。
曲線は少し難易度が上がりますが、慣れてきたら挑戦したいデザインです。
カッターよりも別たちのほうが安定しやすく、刻むように押し切ると失敗しにくくなります。
ここでも最初から完璧を狙わず、やや大まかに形を取り、ドレッサーで仕上げる方法がおすすめです。
まとめ|裁断は「正確さ」よりも「手順」で決まる
レザークラフトの裁断は、センスや力ではなく手順で安定します。
- 型紙をしっかり固定する
- 直線は2〜3回に分けて切る
- Rは刻むように少しずつ押し切る
- 完璧を狙わず、コバ処理で整える前提で進める
この順番を守れば、大きな失敗はほとんど起きません。
レザークラフトは「最初の1工程」で完成度が決まります。
裁断が安定すると、穴あけ・縫製・コバ処理まで自然と精度が揃っていきます。
まずは今回の方法で、ズレない裁断を体験してみてください。