
レザークラフト副業では、材料費率を30%以内に収めることで、利益が残る価格設定ができます。
ただし、実際に制作してみると「計算通りに価格をつけたのに、なぜか利益が残らない」と感じることも多いのではないでしょうか。
その原因の多くは、材料費率が30%を超えてしまっていることにあります。
本記事では、材料費率を30%に収めるための具体的な改善方法を、実例ベースで解説します。
価格の計算方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
▶ レザークラフト副業での価格の決め方|30%ルールと実例計算
- 材料費率が30%を超えてしまう主な原因
- ① 革の仕入れ方を見直して材料費率を下げる
- ② 副資材をまとめ買いして材料費率を下げる
- 実例|仕入れ見直しで利益が約10倍に改善したケース
- 応用編:販売価格を上げて材料費率を下げる
- まとめ
材料費率が30%を超えてしまう主な原因
材料費率が30%を超えてしまう原因は、特別なことではありません。
多くの場合、以下の3つのどれかに当てはまります。
- 材料の単価が高い(仕入れの問題)
- 細かいコストを見落としている(副資材)
このあと解説する3つの方法は、これらの原因をそれぞれ改善するものです。
① 革の仕入れ方を見直して材料費率を下げる
結論:革を半裁で購入することで、材料費率を大幅に下げることができます。
レザークラフトの材料費の中で、最も大きな割合を占めるのが革です。
革の購入方法には、主に「半裁」と「カット革」の2種類があります。
- 半裁:牛一頭の革を背中で半分に切った大きな革
- カット革:半裁をA4,A3サイズなどにカットした革
同じ面積あたりで比較すると、カット革は、半裁の2~3倍の価格となります。
商品別の単価比較表(筆者の例)
栃木サドルレザーを使用した場合
| 商品名 | 必要ds数 | 半裁での材料費 | カット革での材料費 |
|---|---|---|---|
| 名刺入れ | 4ds | 600円 | 1,760円 |
| ミニウォレット | 7ds | 1,050円 | 3,080円 |
| ミドルウォレット | 12ds | 1,800円 | 5,280円 |
筆者も当初はカット革で制作しており、材料費率が40%以上になることもありましたが、半裁での仕入れに切り替えたことで30%前後に収まるようになりました。
まずは使用する革の種類とカラーを絞り、半裁で仕入れることで、材料費率30%に近づけることができます。
② 副資材をまとめ買いして材料費率を下げる
次に重要なのが、副資材(糸・金具)のコストを見直すことです。
結論:副資材はロット購入することで、材料費率を確実に下げることができます。
1つあたりの差は小さく見えますが、作品全体で見ると材料費率に大きく影響します。
単価比較(実例)
※価格は執筆時点の一例です。販売店や時期で変動します。
| バネホック(HATO) | 価格 | 1個あたり |
|---|---|---|
| 10個セット | 165円 | 16.5円 |
| 50個セット | 594円 | 11.9円 |
| ビニモMBT/5番 | 価格 | 1mあたり |
|---|---|---|
| 100m | 638円 | 6.38円 |
| 1,000m | 1,342円 | 1.34円 |
例えば1作品あたりでも、数十円〜100円程度の差が出ることがあります。
この差が積み重なることで、材料費率を数%単位で下げることができます。
筆者の実例:仕様を統一してロット化する
副資材を安く仕入れるためには、「まとめ買い」だけでなく、同じ材料を使い続ける設計にすることが重要です。
- バネホック:隠し頭タイプで統一
- 革:ブラウン・ナチュラル・ブラックのみ
- 糸:ブラックとベージュのみ
このように仕様を絞ることで、同じ材料を継続的に使うことができ、ロット購入が可能になります。
副資材の単価を下げるためには、「まとめ買い」だけでなく「使い回せる設計」にすることが重要です。
これは革の半裁購入とも共通しており、商品や仕様をある程度固定することで、材料費率を安定して下げることができます。
実例|仕入れ見直しで利益が約10倍に改善したケース
ここまでの内容を踏まえて、実際にどれくらい改善できるのかを具体例で見ていきます。
副業開始当初、筆者はカット革+副資材の小ロット購入でスタートしました。
その結果、材料費率が高く、利益はほとんど残りませんでした。
材料費:1,500円(75%)
手数料・送料:410円
利益:90円
原因はシンプルで、材料費率が75%と高すぎたことです。
そこで、革の仕入れを半裁に変更し、副資材もロット購入に切り替えた結果。
材料費:600円(30%)
手数料・送料:410円
利益:990円(約11倍)
革の仕入れ方と副資材の使い方を見直すだけで、利益は大きく変わります。
まずは1つの商品でいいので、材料費率を計算し、仕入れと副資材を見直してみてください。
応用編:販売価格を上げて材料費率を下げる
ここまで、材料費を下げる方法を解説してきましたが、もう一つのアプローチがあります。
材料費率は「材料費 ÷ 販売価格」で決まるため、販売価格を上げることでも下げることができます。
その方法の一つが、ブランド革を使用して作品の付加価値を高めることです。
- 販売価格を上げやすい:作品の価値が伝わり、高めの価格でも売れやすい
- 材料費率を抑えやすい:高価格設定により相対的に材料費率が下がる
- 品質が安定:ばらつきが少なく、裁断ロスを減らせる
結果として、材料費率を30%以内に収めやすくなります。
筆者も栃木レザーを使用することで、材料費率30%を維持しながら安定して販売できています。
まずは材料費を下げることを優先し、慣れてきたら販売価格を上げる戦略も取り入れていきましょう。
まとめ
材料費率を30%に収めるためには、「仕入れ」と「設計」を見直すことが重要です。
- 革は半裁で仕入れて単価を下げる
- 副資材は統一・ロット化してコストを抑える
- 必要に応じて販売価格を上げる
まずは1つの商品で材料費率を計算することから始めてみてください。